明治生まれの館「伊王島灯台旧吏員退息所」
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【音声案内】

※録音協力:長崎大学やってみゅーでスク・U-サポ事務局

明治生まれの館「旧伊王島灯台旧吏員退息所」1877年:明治10年に完成した明治初期の洋館住宅です。
輸入セメントを使った当時としては珍しい無筋コンクリート造りで、日本におけるコンクリート建築物の草分けとして貴重な建物でもあります。
※長崎県指定有形文化財
この建物は灯台を建設した英国人主席技師ブラントンの設計で、伊王島の船津(ふなつ)の大工であった大渡伊勢吉(おおわたりいせきち)が棟梁として建てたものです。
日本で初めての灯台記念館で、室内には日本の灯台史の中における伊王島灯台の位置付けをテーマに資料が展示してあります。
明治生まれの屋根は、長年の風雪にも耐えて、今もなお瀟洒な姿を見せてくれます。
明治生まれの屋根は、長年の風雪にも耐えて、今もなお瀟洒な姿を見せてくれます。
青空を背景にした官舎の漆喰屋根と伊王島灯台のツーショットは、伊王島灯台公園のベストショットです。
青空を背景にした官舎の漆喰屋根と伊王島灯台のツーショットは、伊王島灯台公園のベストショットです。
伊王島灯台記念館_トイレ
【伊灯台記念館メモ】

現在は記念館としてかつて使用していた道具や明治の灯台文化の資料を保存、展示しています。
開館/9:00~17:00
休館日/月曜日(祝日・休日の場合は、以後最初の休日でない日)、12月31日~1月1日
入館料/無料
電話/095-898-2011

伊王島灯台記念館のあらまし
「我が国初の灯台資料館」


1.建物
 伊王島灯台旧吏員退急所(灯台守りの宿舎)及び附属便所棟一長崎県指定有形文化財
●明治10年(1877年)英国人R・H・ブラントンの設計監督、地元大工大渡伊勢吉が造った、日本最古の無筋コンワリート造、正面に列柱7本を配したヴェランダを有する明治初期の西洋風住宅である。
●各部屋にマントルピースを配し、部屋数、間取等、当時の退患所では、他に類を見ない。
●昭和62年、損傷のひどい部分を新村で補修し、明治10年当時の姿に修復した、床板は当時のままである。
●ヨーロッパ風の三角樋は珍らしい。
●各部屋の入口上には夫々標札がある。
Iojima Lighthouse Office等々。
●便所榛も県文化財であり、灯台長用の便器は模様入、一般職員用は無地である。五衛門風呂もある。
2.館内の展示
入口正面-伊王島を目印にして長崎に入港していた南蛮船の模型。
①部屋 応接室、事務室
ねらい 伊王島は、16世紀以降室町江戸時代から、「外国への窓」長崎にとって、とても重要な島であった。
●伊王島の歴史を創ってきた南蛮船、ポルトガル船、唐人昭、オランダ    船、英艦フェートン号の模型。
●天草、島原の乱後、長崎の守りとしてできた伊王島の遠見、番所、鍋    島台場の文政、安政年間の絵図、装備等。
②部屋 灯台長室
ねらい 伊王島灯台は、我が国灯台の中では「条約灯台」といわれ、とても由緒のあるものである。
●我が国灯台の歴史年表と江戸時代の灯明台。
●慶応2年改税約書による洋式灯台の始まり。
●時代ごとの灯台分布と現代灯台の写真等。
③部屋 伊王島灯台の歴史
ねらい「まぼろしの灯台」伊王島灯明台及び伊王島灯台は、慶応年間、明治3年我が国では初めて英国から輸入した鉄造灯台である。
●ブラントンの手記を裏付ける古文書による灯明台及びブラントン初代灯台模型。
●伊王島灯台初点灯看板額と伊王島灯台の年表。
●ブラントンの遺品の伊王島灯台写真他各写真。
●伊王島灯台の光達距離と明弧図等。
休憩室 入館者記帳机
●四等閃光レンズ灯器及び回転装置(実物一点灯し回転する)
④部屋-灯台光源の沿革
ねらい 灯台の光を強く遠くまでとどけるために、光源、灯器類は工夫された。●灯台の光源沿革の年表と一等レンズ写真。
●二重芯灯器、火害等諸灯器類(実物)
●灯台用電球及び太陽電池素子(実物)
●発光体マントルとマントル掛け(実物)
●電球交換器と自動点滅装置(実物)
●一等レンズプリズム等
⑤部屋 明治灯台退急所の歴史と伊王島灯台退急所の位置付け。
ねらい 伊王島過怠所(灯台守りの宿含)は、明治灯台退患所の中では、他にくらべてとてもすばらしい、貴重な建物であった。
●明治灯台退患所の正面姿園及び間取りの変遷。
●現存する明治灯台退患所の写真と活用状況。
●明治10年頃の窓ガラス(実物)
●大工大渡伊勢吉の墨書銘(柱頭師の内側)
●伊王島灯台退急所で使っていた諸資材片と器具類等。
廊下 ●四等不動レンズ(実物)
⑥部屋 伊王島灯台に関係のあった人物や、日本灯台に関する貴重な文献類を展示した。
●この部屋にだけ明治初期の木目塗りが残っている。
●ブラントン、大渡伊勢吉の写真略歴と功績。
●初代灯台長ジョセフ・デイツワの写真と追想録。
●歴代灯台長の年表。
●明治38年刊行航路標識管理所第一年報~第十年報及び附図、灯台史等。
●貞明皇太后御歌(退患所正面に常掲されていた)
●退患所用丸時計(灯台局名入)等。